ゲームタイトル | グリザイアの果実 | ブランド | フロントウイング |
シナリオ | 木緒なち、藤崎竜太、桑島由一、かづや | 発売日 | 2011年2月25日 |
原画 | 渡辺明夫、フミオ |
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修正ファイル | グリザイアの果実アップデートパッチv1.01(2011年2月24日公開) |
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ジャンル | 学園ADV |
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特典・キャンペーン |
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ボーカル曲 |
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キャスト |
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システム |
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その他スタッフ |
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補足 |
【レビュー】 ※一部ネタバレ注意※
- システム・音楽面
- システムボイスは由美子、天音、蒔菜、みちる、幸、千鶴、ニャンメル(みちるED後?)がある。 ただし、ランダム設定はできない。
- スキップは通常、次の選択肢、シーンの頭の3つが用意されているのが便利。スキップは選択肢以外にムービーでも停止するが、 ムービーのオン・オフもあるのでオフにすれば止まらない。前の選択肢に戻る、もある。
- Hシーンだけじゃなく、通常シーンもセレクトできるが、天音と蒔菜ルートのシーン名に関しては思いつかなかったのか手抜きか、 数字の違いしか無いため区別しにくい。
- キャラ毎に専用EDムービー、曲があり、どの曲もフルサイズで聞ける。ただし、主題歌のみゲームサイズのみ。
- ムービーはOP、PVに加え、各ヒロインCM・EDが収録されている(みちるのEDムービーのみ演出の都合上2つに分けて登録される)。
- 追憶など一部シーンではサウンドノベル形式になります。
- シナリオ面
- 選択肢がほぼ必要最低限しかなく、メインヒロインの5ルートのみ、終盤で各ヒロイン一つずつ分岐。 分岐内容は基本的に主人公かヒロインが死ぬorおかしくなるBADかTRUE。ただし、由美子のみ平穏な感じで終わるNORMALとTRUEになっている。
- 共通ルートはコミカル一色、個別ルートはシリアス多め。容量が多いだけにどちらも同じくらい長い。
- 『三嶋崎』にある5人だけ在籍する大きな学園に風見雄二が転入してくるところから話が始まる。 基本的にみんな色々壊れてる感じがありますが、各ルートではそうなった経緯が描かれています。
- 由美子:実父の榊道昭との確執がテーマ。会社のために母親を利用し、今度は由美子を、っていうのを雄二と共に阻止していく。 話自体は黒いが、他ヒロインルートとは違い、由美子も主人公も五体満足でエンディング。クールになり切れないクーデレ担当。
- 天音:体験版でも過去の事件の部分は半分公開されていましたが、その続きとその事件での天音の罪悪感がテーマ。 エロビッチ担当。
- 蒔菜:跡継ぎ問題で揺れる中、子を子と思わない母親との確執。由美子ルートと似てる所はあるが、 こちらはTRUEエンドもあまり良い終わり方とは思えないのが残念なところ。暴言担当。
- みちる:ツンデレを演じ、二重人格を持ち、そうなった経緯が主な流れ。最後には芸みたいになるが。 幸にお願いをすることが多い反面、何気にツンデレで周りを助けることも多い。
- 幸:両親の交通事故の原因が幸自身にあると思って生きてきた幸が前を向けるかという話展開。 地味かと思いつつ、意外と一番罪がある感じ。ボマー幸。
- 共通部分はSDもあり、ぶっ飛んでるだけあって楽しいかな。下ネタが多いと思いますが。
- グラフィック・Hシーン面
- SDも含め、どれも出来は十分と言えると思います。 CGは各ヒロイン20枚前後、SD合計26枚、その他CGが10枚(それぞれ差分抜き)ほどと、 かなりのボリューム。立ち絵の服は制服・私服・水着が共通であります。
- Hシーンは由美子、蒔菜、みちるが2つずつ、幸が4つ、天音が面目躍如の5つ。 共通して制服と私服(天音は浴衣)のシーンとフェラがあり、基本は部屋の中か風呂場(みちる、幸、天音)。
- 総合点
- 93点/100点
- 総括コメント
- 10周年作品なだけにどこも力が入ってる感じで思ってた以上に良かったです。 ヒロインの過去が基本重く、追想シーンだけでも結構な量があるのでそこらは鬱展開。 オススメ攻略順としては、蒔菜、みちる、幸、天音、由美子。
- 自分の切り身を投げて戦うマグロマンや、率先して猛毒等の相手に噛まれにいくデイブ教授シリーズ なんかは無駄に力が入っていて面白かったですね。前者では『ほしうた』からの2人が友情出演。
- クリア時には壁紙、アイコン、システムボイスのダウンロードが出来るのもいいですね。
- 全体的に良かったものの、やはり全部書ききってあるかと言えばそうではなく、 主人公の追憶とか、姉の一姫の話、見せ場の無かった学園長や、市ヶ谷の「地下室の教授」は 誰なのかなど謎が残ります。ファンディスクありきなのかなとやはり思わざるを得ないところ。
- 由美子:過去の出来事として、巨大財閥「東浜電鉄グループ」のトップである榊道昭は跡継ぎとして 男を望んでいたが妻の美佐子が女の由美子を産み、身体の弱い美佐子が何人も産めないと知ると相手にしなくなった。 道昭は愛人を作り、男の跡継ぎが産まれるがそれも急逝したため、母親と休養していた急遽由美子を呼び戻したが、 由美子に魂胆がばれ、離れていく由美子の気持ちを変わらせるために今回の舞台「私立美浜学園」を作り入園させたと。 一人のために学園作るっていうのがぶっ飛んでますし、雄二が来るまでの1年間何もしていない感じからして 今一つ頭良いのか悪いのか謎な男です。
- 天音:体験版でも語られていた通り、風見雄二の姉である一姫と同じバスケ部に所属していた過去を持つ。 夏季合宿の帰り、マイクロバスが転落事故に遭い、樹海で遭難する天音と一姫を含むバスケ部員 の壮絶なサバイバルや常軌を逸した部員の行動が印象的です。 結果として、生き残ったのは天音唯一人で一姫は死んだことになっており、捜索当時、バラバラになった遺体が多く、 細かい身元確認が出来なかったことから一姫は生きているのではと推測し、手掛かりがあればと天音と雄二は再度現場に 向かうわけですが、逆恨みで登場のバスケ部部長の父、坂下啓二相手にBADエンドでは雄二が1対1であっさり死に掛けます。 いくら猟が得意だったとはいえ、軍とかに勤めてたわけじゃないのに修羅場くぐってきてる雄二が負けるってのは 天音が助ける演出を作るためとはいえ、不自然だったかな。
- 蒔菜:終盤は由美子と同じように逃げ回ることになりますが、市ヶ谷の「地下室の教授」の助言もあり、 蒔菜は罠に嵌り、撃たれ重傷に。「教授」はこれくらいでの登場ですが、一姫だという線は誰もが思ったはず。 そうだとしたら出てこない理由があり、そうじゃないなら全く別人なわけですがライターさん次第な気も。 にしても由美子のときといい、雄二は市ヶ谷に狙われっぱなしですね。みちるや幸ルートではちょっとは役立ってもらっていますが。
- みちる:幼い頃の家庭教師などの暴力、身体が弱かったことに加え、ようやくできた心の許せる友達の死に 直面したみちるの本当の心の部分に触れさせるために雄二が動くところが良かったかなと。 友達の少女も生々しかったです。
- 幸:両親の事故は自分が引き起こしたものという負い目から良い子を演じる、演じなければならないという 固定観念から学校にまで火をかける幸はパねぇです。交通事故の日、つまり幸の誕生日に両親が用意していた プレゼントを受け取るところは感動できますね。
- ただ、BADエンドでは幸までもが轢かれるのですが、CGの使いまわしのせいで同じ場所というのはまだ いいとして映ってる車のナンバーまでも同じなのはどうなのかと。
- 雄二:日本の地名も結構登場してるので、雄二が所属する『市ヶ谷』や、『赤坂』などが何なのか 大体分かるみたいですが、雄二の話が断片的にしか出てこなかったのでそこらはファンディスクに期待です。